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都市、循環、律動、私たちの最後の7分間
車内とは奇妙な空間である。様々な人間が空間を共有し、広告が犇めき、監視され、時には他人と肌が触れ合う。パブリックでプライベートな空間である。都市を「人口が比較的狭い区域に集中し、その地方の政治・経済・文化の中心となっている地域(デジタル大辞泉)」と定義するなら例えば満員電車は最も都市的な場所の一つと言え、縮図的空間かもしれない。都市を1つの身体と見立てる。極めてパンクチュアルな電車の動きは都市のスコアとして、私たちの振舞いのリズムも規定して行く。時間通りに動く全身に張り巡らされたそれらは、正確に初めと終わりを告げる。それらは都市で生きる私たちへの一つの大きな振付けである。この都市の心臓とも言える律動が止まる最後の時間を再現することでそこに在る無意識化された振舞いや価値観を顕在化し捉え直すことを試みる。
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